Shun Kobayashi Blog

〜「地域づくり」×「組織づくり」×「キャリアづくり」を考える〜

ソーシャルビジネスは「地域の企業」に学べ!

自己紹介でも書きましたが、僕は学生時代からNPO法人ETIC.に所属し、多くの社会起業家と言われる人や、それを志す人、そしてそういった起業家をサポートするプロフェッショナルたちとお会いしてきました。大学生だった僕にとっては毎日衝撃の連続で、今でもそういった人たちの考え方や後ろ姿は、僕の血肉となって体に刻まれています。
 
そんな僕が感じることは、ソーシャルビジネス的な視点や心構えを得るうえで、「地域の経営者」から学べることが山程ある、ということです。今日はそのあたりを書いていきたいと思います。

 

僕が気仙沼に移住してきて7年間、ずっと気仙沼で仕事をさせてもらっているのは、この土地で大学時代と同じ位の衝撃をずっと受け続けているからにほかなりません。僕が学生時代からずっと憧れ、いつかは自分もそうなりたいと思っていた社会起業家のような生き方をしている人が、こっちには山程いたのです。
 
こんなことがありました。震災から一年経った2012年3月、とあるつながりから、気仙沼にあのムハマド・ユヌスさんがいらっしゃり、講演会と地域の経営者の方とのパネルディスカッションを行なうイベントがありました。僕からしたらユヌスさんは雲の上のような人だったのですが、気仙沼の経営者の皆さんは真っ向から対等に議論し、あげく終わったあとにポロッと「まぁ我々にとっては普通の話だったよ」と言っていました。
 
それは僕にとって本当に衝撃的な体験でしたが、数年経った今、ようやくその訳がわかってきました。
 
 
「三方良し」が前提の企業経営
社会起業家を長年支援し続ける、IIHOEの川北秀人氏(この業界で彼を知らない人はもぐりと言われるほどの人で、勝手に師匠と仰いでいます)が、社会起業家を志す人に対して一貫して言い続けることがあります。それは「社会起業家を志すのではあれば、課題の構造を徹底的に調べ、ニーズの代弁者たれ」というです。そのニーズをより早く、確実に解決していくために、時に支援者を募り、時にビジネスモデルを磨き、事業を通して課題を解決していくことが、社会起業家の基本的な在り方です。
 
翻って地域の経営者にとって、自社の利益を最大化することと、地域の活性化を両立させることは、誰に教えられることもない位当たり前の考え方です。そういったことを自然に考え、当たり前の前提として事業に取り組んでいく。それは上で書いた社会起業家的な姿と全く変わらないものがありました。
 
具体的にどういったところが似通っているのか、一覧表にしてみました。

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働く=「傍を楽にする」
仕事をすることが、誰かのためになり、それが循環して自分たちにも利益として帰ってくる。そんなシンプルで普遍的な循環が、地域にはすごく近いところでまわっています。そういったことを体感的に常に意識している経営者から、本当にたくさんのことを学ばせて頂いています。
 
※このブログに書いていくことは、完全に私個人の見解であり、所属団体を代表するものではありません。