Shun Kobayashi Blog

〜「地域づくり」×「組織づくり」×「キャリアづくり」を考える〜

地域をつなぐ「コーディネーター」という存在

地方創生が叫ばれて数年、各地で様々な取り組みが行われ、うまくいっているものもあれば、そうでないものも多々あるようです。
 
地域がよりよくなるためには何が必要なのか、大きな命題であると思いますし、一概に答えられるものではないと思っていますが、一つだけ僕が感じるなくてはならない存在だと思っているのが、「コーディネーター」という役割の人材です。今日はそのあたりを書いてみたいと思います。

 

 
企んで、巻き込んで、つなぐ
そもそも「コーディネーター」とはどんな人でしょうか?WEBで検索すると以下のような文章が出てきます。
 
○ コーディネーター(Coordinator)・・・特定の目標に向かってものごとを調整する役の人。
新製品開発などの一つのまとまりをもった仕事,あるいはプロジェクト (企画) が,いくつかの部門にまたがって同時並行的に進められている場合,この分割された作業の進行状況を全体として管理,統制する機構およびその人。コーディネーターは作業の実施それ自体を管理,監督するライン管理者ではなく,作業の進行状況に関する情報収集センターであり,諸部門のための連絡係をつとめるスタッフである。

 

つまり、横断的に物事を進める時にハブとなって動く人、というイメージかと思います。地域において、何か新しいことに取り組む時や、課題解決に取り組むときには、必ずと言っていいほどたくさんの関係者の方と一緒に物事を進めることになります。そういった関係を調整し、ゴールに向かって進めていく存在がコーディネーターといえるでしょう。
 
 
コーディネーターの心構えとスキル
色々な人達を巻き込み、物事を進めていくコーディネーターには、様々なスキルや心構えが必要になります。僕が考えうる範囲だけですが、いくつか上げてみたいと思います。
 
○【心構え】目的思考・ゴールを見失わない力
最も必要な力は「目的思考」です。多くの人が関わるプロジェクトにおいて、途中で往々にして議論が拡散し、前に進まなくなることがあります。そういった時に、常に目的に立ち返り、次のステップを提示できる力が求められます。
 
○【心構え】公益性に対しての意識
コーディネーターは状況によって自らの立ち位置を変えていきます。時には前に立ってリーダーシップを発揮し、時には後ろから支えて漏れを防ぎます。大切なのはゴールを達成することであり、地域や社会に対しての価値を最大化することに務める意識が必要です。
 
○【スキル】聴く力
様々な背景や思い、考えを持った人たちと一緒に取り組みを行なうコーディネーターにとって、傾聴力はとても大切なスキルになります。状況をしっかりと理解するだけでなく、周りとの信頼関係をつくる上でもまずはしっかりと聴くことから始めることが大切です。
 
○【スキル】プロジェクトマネジメント力
最後のひとつは純粋なプロマネ力です。いつまでに、誰が、何を、どれくらいの完成度で進めるのか、そういったプロジェクトを進めるための進行管理能力が求められます。
 
何か新しいことを進める時に、「この人がいると話が進む」という人がいると思いますが、そういう人はコーディネーター的存在であることは間違いありません。
 
 
誰もがコーディネーターたれる
ここまで書いて、コーディネーターとは特殊な立ち位置だと感じられるかもしれませんが、決してそうではありません。むしろ誰もがコーディネーター的な力を身につけることが出来、またそういった立ち回りができるものだと思います。
 
時と場合によって、それぞれが役割を変えながら、抑えるべきところをコーディネーター的な立ち位置の人が抑える、ということが地域づくりにおいては大切だと感じています。
 
※このブログに書いていくことは、完全に私個人の見解であり、所属団体を代表するものではありません。